ちょっと長い関係のぶるーす

secondhand books 「六月」のブログ

フェルメールと行列

実は出発前夜あまり寝てない。

N地から電話があって、例の件で人生相談。場所は深夜のサイゼリヤ
お土産にする『学友』だとか八丁味噌キャラメルとか『黒板ぶるーす』とか、準備してたら朝だった。

豊橋に停まる最初のひかりは混んでたけど、一人なので何とか座って東京駅まで寝る。
そういえば豊橋駅のホームで、ゲストのS祖父江大先生を見かけたが、こんなに早い電車で行くのは段戸会の前に何か目的がきっとおありのはず。後で教えてもらおう。

あたしゃ、とにかくTBSやユリイカまでが笛や太鼓を叩くので踊らされて、上野までフェルメールを見に行くつもりで早い電車にした。
上野駅に9時半着。実は「踊らされてる自分」の自覚があるので、見るかどうかは、行列次第だった。

行列は嫌い。
なのに、つい並んでしまった。
もう後戻りできない。どうなのかね。並ぶ価値あるのか?

開館前につきさほどの長さではない。チケット購入のための行列と合わせて20分待ちで入場。まだ許せる。

が、許せないのは会場内の混み具合。
「特に順路はもうけておりませんので、空いているところから、どうぞご自由にご覧下さいませ」とお姉さんが何度も言う。

背が低いと、ホント不利。すごい人混み。絵なんて全然見えない。
お姉さんの言うとおり、空いているところを探す。
イヤホンガイドに従ってとろとろ歩いている人にいらついてもはじまらんのだがな。なんでこんなに人が多いんだって怒れてきて、10時過ぎにはすでに美術館の外に出ていた。

あたしゃ別にフェルメールのファンではない。なのにこうして上野まで来てしまったということだ。

彼が生涯に残した絵の数は30数枚。そのうちの7枚が今回来日している。

会場内で一番「いいじゃん、これ」って思ったのは、彼のすべての作品の原寸大写真パネルを(額縁なしの写真な)並べて見せていた壁面。
あ、もうこれでいいやって思っちゃった。

フェルメールの絵が見たかったんじゃなく、フェルメール展に行って来たって他人に言うために、わたしは行ったんですよ。そうですよ。